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緑内障とドライアイの漢方薬を勉強しました。

 

 

国医大師 瘳品正先生と懇親会でお話しました。最後に握手させていただきました。とても感動しました。今後も健康漢方相談がんばります。

 

 

 

 

こんにちは。漢方薬剤師の菅沼真一郎です。

 

 

 

 

2019年9月14日東京で開催された中医五官病専門講座(眼科)に行ってまいりました。

 

 

 

 

全国から多くの漢方薬局の先生方が参加しました。

 

 

日本全国から中医薬研究会の先生方がたくさんおいでになって盛況でした。

 

 

 

 

今回は特に、なかなか良くならないドライアイと症状が安定しない緑内障の漢方薬について勉強しました。

 

 

 

目の病気は病院の治療と漢方の併用でよくなると思いました。

 

 

 

 

西洋の病院の点眼薬でよくならない症状を、目だけでなく全身症状の改善から漢方薬を処方してよくなる例も勉強しました。

 

 

 

 

点眼薬でよくならないお客様に目からウロコの漢方薬の出し方がよくわかってとても良かったです。

 

 

 

 

*講演中の詳しい漢方薬については、漢方相談スガヌマ薬局店頭にてお尋ねください。

 

 

 

 

 

 

ドライアイの中医学的治療

 

 

成都中医薬大学眼科学院 路 雪婧 教授

 

ドライアイは一般的は、涙が足りないだけと考えられているが、それだけではない。簡単なものなら目薬だけでよくなります。目薬だけでよくならない時に漢方薬が必要になります。

 

 

 

ドライアイは中医学的には、燥症に分類されます。

 

 

 

目の乾きだけでなく、眼精疲労、視力低下や目の赤みも漢方的にはドライアイの原因からと考えられる場合があります。

 

 

 

涙は津液の一部です。目は肝臓の窓口、涙は肝臓の津液と考えられます。

 

 

 

漢方的には 肝 だけでなく 腎 脾 肺 に関係しています。

 

 

 

最近は スマホやパソコンの使いすぎによるドライアイが多いです。

 

 

 

糖尿病や膠原病などによる目の渇きもあります。

 

 

 

糖尿病 高血圧 うつ病の薬の副作用からドライアイがおきることもあります。

 

 

 

 

 

ドライアイの3つの証

 

 

1  肺飲不足症(一番多い)

 

 

2 陰虚フ湿症

 

 

3  肝腎陰虚症

 

 

 

 

ドライアイは、補陰が基本ですが、ストレスによる肝鬱のようなドライアイが無視できなくなっています。

 

 

その場合は、疎肝理気の漢方薬も必要です。

 

 

 

冷え性のある時は、補陽の漢方薬も必要です。

 

 

 

ドライアイの時は便秘があれば、便秘の改善、睡眠が良くなければ睡眠の質を改善することがドライアイの改善につながることがあります。

 

 

 

脾胃湿熱症など胃腸の状態によっては健脾利湿の漢方薬を多目にした方がいい

 

 

 

 

よく使われる代表生薬

 

 

 

枸杞子(くこし)

 

石決明(せきけつめい)

 

黄精(おうせい)

 

菊花(きっか)

 

 

 

緑内障の治療における中医薬の役割

 

 

 

成都中医薬大学付属病院 李 翔 教授

 

 

 

緑内障は、失明の原因の第2位です。

 

 

緑内障は、視神経が萎縮、視野欠損が特徴です。

 

 

 

緑内障の原因は、眼圧の上昇による視神経への血液循環不全です。

 

 

 

眼圧が高くなるメカニズムは、房水循環障害です。

 

 

 

緑内障の治療は、眼圧をさげて、良好な血液循環をして、視神経機能を保全することです。

 

 

中医薬は、眼圧をさげることは、得意分野ではありません。

 

 

 

 

緑内障の中医学的役割は、視神経機能を保護することです。

 

 

 

 

中医薬治療

 

 

活血化瘀 利水降圧 滋補肝腎

 

 

 

眼圧降下後に使われる漢方薬の例

 

 

逍遥顆粒(しょうようかりゅう)

 

 

加味逍遙散(かみしょうようさん)

 

 

竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)

 

 

黄連温胆湯(おうれんうんたんとう)

 

 

杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)

 

 

金匱腎気丸(きんきじんきがん)

 

 

知柏地黄丸(ちばくじおうがん)

 

 

 

 

病院の研究では、補腎活血法が視神経の保護によい効果があります。

 

 

 

 

使われる漢方薬の例

 

 

杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)

 

 

冠元顆粒(かんげんかりゅう)

 

 

 

 

眼病診療における中医眼科の特色と長所

 

 

 

成都中医薬大学 国医大師 瘳品正(りょうひんせい) 教授

 

 

 

 

中医薬では、目を目の部分だけ、眼科だけという局所をみるのではなく、全身症状をみていくことが大切です。

 

 

 

 

 

現代の中医薬治療では、西洋の眼底検査、視機能検査などを利用して、その結果を参考にしています。

 

 

中医眼科では、五輪弁証を使っています。

 

 

弁証は外障と内障にわかれます。

 

 

現在のメインの研究は内障病変です。

 

 

 

 

症例

 

 

ものもらい(眼瞼炎)

 

 

繰り返すものもらいが、漢方薬を使って再発しなくなりました。

 

 

 

 

高度近視、眼底黄斑に出血

 

 

通常の止血などは使わないで、胃腸の調子をよくする漢方薬で出血がとまって、視力も正常にもどりました。

 

 

 

 

 

緑内障(両目開放隅角緑内障)

 

 

緑内障の眼圧を下げる薬を併用して、補益肝腎・活血利水の漢方薬をつかって、眼圧が安定して、緑内障の進行がとまりました。

 

 

 

 

 

網膜分枝静脈閉塞症

 

 

養肝そく風、去痰除湿、化瘀通絡の漢方薬を使って症状が安定した。

 

 

 

 

糖尿病網膜症

 

益気養陰、補益肝腎、通楽明目の漢方薬を使って、症状が安定した。

 

 

 

 

中医薬療法と西洋医学治療療法の併用がよい例

 

 

糖尿病網膜症

 

 

緑内障

 

 

西洋の医学で現在有効な治療法のない病気は中医薬の使用がよい。

 

 

眼底病

 

西洋的に臨床検査で異常がないが、眼病の自覚症状が重い病気
(なかなかよくならない目のかゆみ)

 

 

 

 

 

 

最後に先生は、中医眼科と西洋医学眼科には、長所と短所があります。

 

 

伝統的な中医眼科と現代的な西洋医学眼科はお互いに協力して、共に臨床効果を高めて、より多くの患者さんの治療に役立つべきであるとまとめています。

 

 

私たちも漢方薬をお客様にお渡しするときに、西洋の治療をされているお客様は、処方内容をよく確認して、患者さんの状態がよくなるようにしようと思いました。

 

 

 

 

 

 

今回の勉強で、中医学の眼科の漢方薬の使い方がよくわかりました。これからも日々勉強してがんばります。

 

 

 

 

*講演中の詳しい漢方薬については、漢方相談スガヌマ薬局店頭にてお尋ねください。

 

 

 

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