漢方

【漢方で考える更年期・頸椎症・甲状腺機能低下症と“しびれ”の関係】

2025年8月2日

 

 

こんにちは。漢方相談スガヌマ薬局の漢方薬剤師菅沼真一郎です。

今回は、2025年7月13日に参加した「中医薬研究会」での学びをもとに、漢方的に考える『痺れ(しびれ)』の原因と対処法についてご紹介いたします。

 

 

📸 勉強会での症例スライド 2025年7月の中医薬研究会では、「痺れ」に関する実際の症例をもとにした検討が行われました。

 

 

 

👇こんなお悩み、ありませんか?

手足の痺れがなかなか治らない…

更年期以降から痺れや冷えが気になる…

頸椎症と診断されたが、治療法が限られている…

そんな方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

 

🧠痺れは“治りにくい”症状——でも、体質を見直せば変わります

現代医学では、痺れの原因として以下が挙げられます:

末梢神経障害

脊椎の圧迫(頸椎症・脊柱管狭窄症・ヘルニアなど)

糖尿病・代謝異常

ビタミンB12不足 など

しかし、治療に時間がかかったり、「加齢のせい」「原因不明」とされてしまうこともあります。

漢方では、“気・血・水”の巡りの乱れや“内臓バランス(特に腎・脾・肝)”の崩れに注目し、体質に合わせた根本改善を目指します。

 

頸椎からくる“痺れ”に注意

高齢者や更年期以降の女性に多くみられるのが、「頸椎の異常」からくる痺れです。

 

よくある頸椎由来の症状
肩〜腕〜手指にかけてのしびれ

 

冷感・違和感

指のビリビリ感、感覚低下、握力の低下

「神経根症」という状態では、椎間板や骨の変形が神経を圧迫し、こうした症状が慢性的に続きます。

📍現代医学では:手術・ブロック注射・リハビリなどが行われますが、
「手術しても完全には治らない」「再発する」ケースも少なくありません。

 

 

 

 

 

 

 

✅症例①|68歳女性:右手の痺れと冷感
既往歴:橋本病(ホルモン治療なし)

症状:右肘〜手指の痺れ、冷え、こむら返り

診断:頸椎脊柱管狭窄症+ストレートネック

 

🧾漢方的アプローチ
補腎・活血の処方を中心に6カ月継続

「いくらか楽になった」と本人が実感

腎虚・血虚・脾虚の複合体質で、冷えや疲労によって神経の血流・栄養状態が悪化していたと考えられます

 

*甲状腺機能低下症(例:橋本病)については、慶應義塾大学病院KOMPASの解説も参考になります。

 

📸 中医薬研究会でのグループディスカッションの様子

 

 

 

✅症例②|81歳女性:両手の指の痺れと冷感
既往歴:頸椎手術後/乳がんホルモン療法中/メニエール病

症状:小指・薬指の冷えと痺れ、睡眠不良、こむら返り、下痢

 

🧾漢方的アプローチ
疎経活血湯(そけいかっけつとう)・桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)で痛みは改善

ただし痺れは残存。舌質は薄く、気血両虚の傾向

更年期後のエストロゲン低下やホルモン剤の副作用も重なり、腎陽虚・脾気虚が進行していたと考えられます。

 

*頸椎症や神経根性のしびれについて詳しく知りたい方は、日本整形外科学会の公式解説や、痛みの疾患ナビも参考になります。これらのサイトでは、症状の特徴や治療法、リハビリの考え方まで詳しく紹介されています。

 

💡漢方的な原因と対応の整理

漢方的原因 主な症状・傾向
腎虚 筋力・骨力の衰え、冷えやこむら返り
血虚 冷感、舌が淡い、しびれが長引く
気虚 疲れやすい、食欲がない、元気が出ない
通絡障害 神経伝達の滞り、慢性的なしびれ
ホルモン低下 更年期・甲状腺機能低下症など

 

🔹 対応処方例:

参馬補腎丸(じんばほじんがん)、心脾顆粒(しんぴかりゅう)、晶三仙(しょうさんせん)、活絡丹(かつらくたん)、衛益顆粒(えいえきかりゅう)、参茸補血丸(さんじょうほけつがん)、健脾散エキス顆粒(けんぴさんエキスかりゅう)、麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)など。詳しい漢方薬の使い方は、当薬局の漢方薬剤師にお尋ねください。

 

🍽 生活習慣の見直しで“痺れ”を整える

🥢 食事のポイント

温かく消化の良いものを中心に

鶏肉・豆腐・白身魚:胃に優しい良質タンパク質

しじみ・小松菜・レバー:鉄・ビタミンB群の補給

冷たいもの・甘いものは控えめにして胃腸を守る

 

🏃‍♀️ 運動のポイント

ウォーキングやラジオ体操などの軽めの運動で血流改善

肩回し・首ストレッチで頸椎まわりの筋膜の癒着を予防

30分に一度は立ち上がって軽く動く(座りっぱなしはNG)

 

🌙 生活習慣のポイント

首・腰・足元を冷やさない(冷房の風に注意)

寝る前のスマホ・カフェインは控えて、睡眠の質を向上

足湯や温灸・ネックウォーマーで体を内側から温める

深呼吸・自然散歩・笑いなどでストレスを上手にコントロール

 

 

📝まとめ|痺れは「体からのサイン」です

「年齢のせい」「仕方ない」とあきらめがちな痺れ。
でも漢方では、体質を整えることで改善への糸口が見える症状です。

特に頸椎からくる痺れは、神経圧迫+血流障害+ホルモン変化+気血の虚という複合要因が絡んでいます。

食事・運動・生活習慣の見直しと漢方薬の併用により、改善されるケースも多くみられます。

 

 

📸 学びの現場での一枚 講師の先生との記念撮影(2025年7月 中医薬研究会にて)

 

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🌿当薬局では、体質に合わせた漢方相談を行っております。
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