【漢方で考える更年期・頸椎症・甲状腺機能低下症と“しびれ”の関係】
こんにちは。漢方相談スガヌマ薬局の漢方薬剤師菅沼真一郎です。
今回は、2025年7月13日に参加した「中医薬研究会」での学びをもとに、漢方的に考える『痺れ(しびれ)』の原因と対処法についてご紹介いたします。

👇こんなお悩み、ありませんか?
手足の痺れがなかなか治らない…
更年期以降から痺れや冷えが気になる…
頸椎症と診断されたが、治療法が限られている…
そんな方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
🧠痺れは“治りにくい”症状——でも、体質を見直せば変わります
現代医学では、痺れの原因として以下が挙げられます:
末梢神経障害
脊椎の圧迫(頸椎症・脊柱管狭窄症・ヘルニアなど)
糖尿病・代謝異常
ビタミンB12不足 など
しかし、治療に時間がかかったり、「加齢のせい」「原因不明」とされてしまうこともあります。
漢方では、“気・血・水”の巡りの乱れや“内臓バランス(特に腎・脾・肝)”の崩れに注目し、体質に合わせた根本改善を目指します。
❗頸椎からくる“痺れ”に注意
高齢者や更年期以降の女性に多くみられるのが、「頸椎の異常」からくる痺れです。
よくある頸椎由来の症状
肩〜腕〜手指にかけてのしびれ
冷感・違和感
指のビリビリ感、感覚低下、握力の低下
「神経根症」という状態では、椎間板や骨の変形が神経を圧迫し、こうした症状が慢性的に続きます。
📍現代医学では:手術・ブロック注射・リハビリなどが行われますが、
「手術しても完全には治らない」「再発する」ケースも少なくありません。
✅症例①|68歳女性:右手の痺れと冷感
既往歴:橋本病(ホルモン治療なし)
症状:右肘〜手指の痺れ、冷え、こむら返り
診断:頸椎脊柱管狭窄症+ストレートネック
🧾漢方的アプローチ
補腎・活血の処方を中心に6カ月継続
「いくらか楽になった」と本人が実感
腎虚・血虚・脾虚の複合体質で、冷えや疲労によって神経の血流・栄養状態が悪化していたと考えられます
*甲状腺機能低下症(例:橋本病)については、慶應義塾大学病院KOMPASの解説も参考になります。

✅症例②|81歳女性:両手の指の痺れと冷感
既往歴:頸椎手術後/乳がんホルモン療法中/メニエール病
症状:小指・薬指の冷えと痺れ、睡眠不良、こむら返り、下痢
🧾漢方的アプローチ
疎経活血湯(そけいかっけつとう)・桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)で痛みは改善
ただし痺れは残存。舌質は薄く、気血両虚の傾向
更年期後のエストロゲン低下やホルモン剤の副作用も重なり、腎陽虚・脾気虚が進行していたと考えられます。
*頸椎症や神経根性のしびれについて詳しく知りたい方は、日本整形外科学会の公式解説や、痛みの疾患ナビも参考になります。これらのサイトでは、症状の特徴や治療法、リハビリの考え方まで詳しく紹介されています。
💡漢方的な原因と対応の整理
漢方的原因 主な症状・傾向
腎虚 筋力・骨力の衰え、冷えやこむら返り
血虚 冷感、舌が淡い、しびれが長引く
気虚 疲れやすい、食欲がない、元気が出ない
通絡障害 神経伝達の滞り、慢性的なしびれ
ホルモン低下 更年期・甲状腺機能低下症など
🔹 対応処方例:
参馬補腎丸(じんばほじんがん)、心脾顆粒(しんぴかりゅう)、晶三仙(しょうさんせん)、活絡丹(かつらくたん)、衛益顆粒(えいえきかりゅう)、参茸補血丸(さんじょうほけつがん)、健脾散エキス顆粒(けんぴさんエキスかりゅう)、麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)など。詳しい漢方薬の使い方は、当薬局の漢方薬剤師にお尋ねください。
🍽 生活習慣の見直しで“痺れ”を整える
🥢 食事のポイント
温かく消化の良いものを中心に
鶏肉・豆腐・白身魚:胃に優しい良質タンパク質
しじみ・小松菜・レバー:鉄・ビタミンB群の補給
冷たいもの・甘いものは控えめにして胃腸を守る
🏃♀️ 運動のポイント
ウォーキングやラジオ体操などの軽めの運動で血流改善
肩回し・首ストレッチで頸椎まわりの筋膜の癒着を予防
30分に一度は立ち上がって軽く動く(座りっぱなしはNG)
🌙 生活習慣のポイント
首・腰・足元を冷やさない(冷房の風に注意)
寝る前のスマホ・カフェインは控えて、睡眠の質を向上
足湯や温灸・ネックウォーマーで体を内側から温める
深呼吸・自然散歩・笑いなどでストレスを上手にコントロール
📝まとめ|痺れは「体からのサイン」です
「年齢のせい」「仕方ない」とあきらめがちな痺れ。
でも漢方では、体質を整えることで改善への糸口が見える症状です。
特に頸椎からくる痺れは、神経圧迫+血流障害+ホルモン変化+気血の虚という複合要因が絡んでいます。
食事・運動・生活習慣の見直しと漢方薬の併用により、改善されるケースも多くみられます。

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