漢方

eGFR60を切ると要注意?腎機能低下のサインと腎臓を守る方法

2026年4月11日

eGFR60を切ると要注意?
腎機能低下のサインと腎臓を守るために大切なこと

最近、このようなことはありませんか?

「最近、疲れが取れにくいのは年のせいかな」

「夜中にトイレで目が覚めるのは仕方ないことかな」

実はそれは、腎臓からのSOSかもしれません。

こんにちは。茨城県坂東市の漢方相談スガヌマ薬局です。

2026年4月11日(土)に開催した腎臓セミナーでは、(社)統合医療生殖学会 筆頭学術講師 柳田浩二先生を講師にお迎えし、腎機能が低下したときにあらわれやすい体の変化や、日常生活で気をつけたいことについて学びました。

腎臓は、尿をつくるだけの臓器ではありません。血液をきれいに保ち、体内の水分やミネラルのバランスを整え、さらに血液をつくる働きにも深く関わる大切な臓器です。

ところが腎機能の低下は、初期には気づきにくく、知らないうちに進んでしまうことがあります。今回はセミナーで学んだ内容をもとに、eGFR・貧血・夜間尿・皮膚のかゆみ・血流・鎮痛剤との関係など、腎臓を守るために知っておきたいポイントをわかりやすくまとめました。

腎臓セミナー会場全体の様子

多くの皆さまにご参加いただき、腎臓の働きや生活習慣との関わりについて、熱心に耳を傾けていただきました。

こんな症状はありませんか?

  • 夜中に何度もトイレに起きる
  • 頻尿や尿の変化が気になる
  • 足や顔がむくみやすい
  • 動悸、息切れ、めまいがある
  • 貧血気味と言われた
  • 皮膚のかゆみが続いている

腎臓は「尿をつくるだけ」の臓器ではありません

腎臓というと、「尿をつくる臓器」というイメージを持つ方が多いかもしれません。しかし実際には、腎臓はそれだけではありません。血液の中の不要なものをろ過し、体の水分量や塩分バランスを整え、血圧の調整にも関わっています。

さらに大切なのが、エリスロポエチンというホルモンをつくる働きです。これは骨髄に「赤血球をつくってください」と伝える役割を持っており、腎機能が下がるとこの働きが弱くなって、貧血につながることがあります。

腎機能が下がると、なぜ貧血になりやすいのか

セミナーで特に印象的だったのが、「腎機能が下がると貧血になりやすい」というお話でした。

腎臓でつくられるエリスロポエチンの働きが低下すると、赤血球が十分につくられにくくなります。その結果、だるさ、息切れ、立ちくらみ、疲れやすさなどが起こりやすくなります。

「年齢のせいかな」「疲れがたまっているだけかな」と見過ごしがちな変化の中に、実は腎機能低下のサインが隠れていることもあります。腎臓は、全身の元気を支える土台のような存在だと改めて感じます。

eGFRが60を切ったら注意したい理由

健康診断や血液検査でよく見かける数値にeGFRがあります。これは、腎臓がどれくらい血液をろ過できているかを示す目安です。

セミナーでは、「eGFRが60を切ってきたら要注意」という話がありました。もちろん年齢や体格、血圧、血糖、尿検査などもあわせて見ていく必要がありますが、この数値が下がってきたときは、生活習慣や服用中のお薬も含めて見直すきっかけになります。

腎機能の目安 eGFR分類表

セミナーで紹介された腎機能の目安。eGFRの数値によって、注意すべき段階や治療の考え方が変わってきます。

「腎臓は一生のうち、半分しか動かないと思いましょう」

これはセミナーでお伝えいただいた、腎臓の“余力”と“繊細さ”を表す非常に印象的な言葉です。腎臓は2つあるため、ある程度余裕をもって働いていますが、その分、悪くなっても気づきにくい面があります。だからこそ、症状が強く出る前の段階で守っていく意識が大切です。

腎臓を守るカギは「血流を良くすること」

今回のセミナーの大きなテーマのひとつが、腎臓を守るには血流を良くすることが大切という点でした。

腎臓は多くの血液が流れ込むことで働いています。つまり、血流が悪くなると腎臓にも負担がかかりやすくなります。腎臓のためには、毎日の生活の中で血流を意識することがとても重要です。

今日から意識したいこと

  • 30分程度の無理のないウォーキングを続ける
  • シャワーだけで済ませず、湯船にゆっくり浸かる
  • 冷えを避けて体を温める
  • ストレスをため込みすぎない
  • 痛み止めを漫然と続けない

腎臓は“悪くなってから元に戻す”というより、悪化を防ぎ、今ある働きを守る視点が非常に大切です。特効薬を期待するよりも、血流や生活習慣を整えて、これ以上無理をさせないことが現実的で大切な対策になります。

鎮痛剤の漫然とした使用には注意が必要です

セミナーでは、鎮痛剤をなるべく飲みすぎないことの大切さについてもお話がありました。

痛み止めとして使われるお薬の中には、使い方によっては腎臓の血流に影響するものがあります。ここで関わってくるのがプロスタグランジンという物質で、これは血流を保つ働きに関係しています。

もちろん必要なときに適切に使うことは大切ですが、自己判断で長く続けてしまうと、腎臓に負担がかかる場合もあります。頭痛、腰痛、関節痛などで鎮痛剤をよく使う方は、主治医や薬剤師に相談しながら、できるだけ負担の少ない使い方を考えていきたいところです。

柳田浩二先生が腎機能について講義している様子

柳田浩二先生より、腎臓の働きや高血圧・貧血との関係について、わかりやすく丁寧にご説明いただきました。

「皮膚のかゆみ」は意外な腎機能低下のサインかもしれません

今回のセミナーで特に印象に残ったのが、皮膚のかゆみが始まりのサインになることがあるというお話です。

一般的には、かゆみというと乾燥や肌トラブルを思い浮かべる方が多いと思います。ですが、保湿してもなかなか治まらない、原因がはっきりしないかゆみが続く場合には、体の内側の変化が関係していることもあります。

老廃物が十分に排泄されにくくなると、それが刺激となって皮膚に影響を与えることがあります。もちろん、かゆみがすべて腎臓のせいというわけではありません。ただ、「たかがかゆみ」と片づけず、内側からのサインとして受け止める視点はとても大切です。

夜間尿、むくみ、だるさ、貧血傾向などが重なっている方は、皮膚症状も含めて一度全体を見直してみる価値があります。

尿の色や回数も、毎日の大切なサインです

腎機能低下のサインとして、夜間尿・頻尿・むくみ・動悸・息切れ・めまい・貧血などが挙げられます。加えてセミナーでは、尿の色に注意することも大切だと学びました。

尿は毎日確認できる、体からのわかりやすいメッセージです。色や回数、泡立ちなど、いつもと違う変化が続くときには見過ごさず、早めに検査や相談につなげることが大切です。

八味地黄丸はどう考える?

セミナーでは、腎に関わる漢方薬として八味地黄丸のお話もありました。八味地黄丸は、加齢や体力低下に伴って弱りやすい“腎”の働きを支える代表的な漢方薬として知られています。

八味地黄丸は、腎機能低下そのものを直接治療する薬というより、体質や弱りやすさを整え、予防的な視点で活用される漢方薬として考えることが大切です。

ただし、体質や状態によって向き不向きもあるため、自己判断ではなく専門家と相談しながら活用することが安心です。

慢性の人工透析になる前に、できることがあります

セミナーでは、慢性の人工透析になると生活上の制約が大きく、自由が少なくなることにも触れられました。透析時に使う針の太さがボールペンの芯ほどあるというお話は、腎臓を守る大切さを強く実感させるものでした。

慢性透析患者数と有病率の推移グラフ

透析患者数の推移を示した資料。早めに腎臓を守ることの大切さが、数字からも伝わってきます。

腎臓は沈黙の臓器ともいわれ、かなり悪くなるまで自覚症状が乏しいことがあります。だからこそ、検査値だけでなく、夜間尿やかゆみ、むくみなど、日々の体の変化にも目を向けることが大切です。

漢方では昔から「肝腎要(かんじんかなめ)」という言葉があり、肝と腎は体の土台を支える大切な存在と考えられてきました。腎臓を守ることは、10年後、20年後の生活の質を守ることにもつながります。

よくあるご質問

Q. 検査数値が正常なら、何もしなくて大丈夫ですか?

A. 数値に表れる前の段階でも、夜間尿、むくみ、冷え、だるさ、皮膚のかゆみなど、体は先にサインを出していることがあります。数値だけに一喜一憂するのではなく、ご自身の体の変化にも目を向けることが大切です。

当日は、坂東市「創作和菓子すずき」さんの香り豊かなゆずまんじゅうをご用意しました。美味しいお菓子を囲みながら、和やかな雰囲気の中でセミナーを行うことができました。こうした時間もまた、健康について考える大切なひとときだと感じています。

坂東市すずきさんのゆずまんじゅう

坂東市すずきさんのゆずまんじゅう。やさしい甘さで、皆さまにも好評でした。

腎臓セミナーで講師の話を聞く参加者の様子

腎臓の大切さを学びながら、ご自身の生活を見直すきっかけにしていただける時間となりました。

まとめ

腎臓を守るためには、早めに気づき、血流を良くすることを意識し、無理を重ねないことが大切です。

eGFRが60を切ってきた、夜間尿がある、むくみや貧血傾向がある、皮膚のかゆみが気になるなど、気になるサインがある方は、どうぞ放置せずに見直してみてください。

次回健康セミナーのお知らせ

腎臓を守るうえでも、今回セミナーでお伝えした「血流」はとても大切なテーマです。

次回は、 「ゴースト血管を改善して10歳若返る」 を開催予定です。

見えない血管の老化が、冷え・疲れ・肌トラブル・物忘れなどの不調につながることもあります。
ご興味のある方は、どうぞお早めにお申し込みください。

次回セミナーのお申し込みはこちら

腎臓のことが気になる方へ

漢方相談スガヌマ薬局では、体質や生活習慣、検査値のお話をうかがいながら、今の状態に合わせたご相談を行っています。

「まだ病院に行くほどではないけれど、数値が少し気になる」
「検査結果の見方をもう少し詳しく知りたい」
「夜間尿やむくみがあるけれど、何から気をつければいいかわからない」

そんな段階でのご相談も大歓迎です。今ある数値を守り、10年後も元気に過ごすための“守りの対策”を一緒に考えていきましょう。気になることがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

※本記事は健康情報の提供を目的としたものであり、診断や治療に代わるものではありません。服薬中の方、治療中の方は主治医・薬剤師にご相談ください。

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漢方相談スガヌマ薬局
〒306-0631 茨城県坂東市岩井4443
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