【第57回健康セミナー報告】夏こそ大切!肝臓と腎臓を守る漢方的健康法
–
皆様、こんにちは。
茨城県坂東市で創業150年、地域の皆様の健康をサポートしております、漢方相談スガヌマ薬局です。
連日厳しい暑さが続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
夏は、暑さによる疲労、食欲の低下、睡眠不足、水分不足などが重なり、体調を崩しやすい季節です。
☑ 朝から体がだるい
☑ 疲れがなかなか取れない
☑ 食欲が落ちてきた
☑ 健康診断の肝機能や腎機能の数値が気になる
このようなお悩みはありませんか?
2026年7月15日、当薬局にて第57回スガヌマ薬局健康セミナーを開催いたしました。
🌿 夏こそ大切!肝臓を守る漢方的健康法
~脂肪肝・生活習慣病を防ぐ方法~
今回は、株式会社ベネセール関東営業所の大迫広様を講師にお招きし、肝臓の働きや脂肪肝を防ぐ生活習慣、漢方で考える「肝」の養生法、さらに腎臓を守るポイントについて、分かりやすくお話しいただきました。
暑い中ご参加くださった皆様、本当にありがとうございました😊
第57回スガヌマ薬局健康セミナーの様子。大迫広様に、夏の肝臓・腎臓の健康についてお話しいただきました。
🌱 結論:肝臓と腎臓を守る基本は、毎日の生活習慣です
夏を元気に過ごし、脂肪肝や慢性腎臓病などのリスクを減らすために大切なのは、特別な健康法を一度だけ行うことではありません。
✅ 食べ過ぎを避ける
✅ 甘い飲み物を取り過ぎない
✅ 毎日少しでも体を動かす
✅ 十分な睡眠と休養を取る
✅ 脱水に注意する
こうした無理のない生活習慣を、毎日続けることが大切です。
肝臓と腎臓は、機能が低下した初期には自覚症状が現れにくいため、どちらも一般に「沈黙の臓器」と呼ばれています。
体調に変化がないからと安心せず、健康診断の結果を定期的に確認しましょう。
🌿 第1部 夏こそ守りたい「肝臓」の健康
📊 数字で見る肝臓の大切さ
肝臓の重さは約1.2~1.5kg
肝臓は、お腹の右上にある、体の中でも特に大きな臓器です。
講演では、成人の肝臓の重さは約1.2~1.5kgで、解毒、栄養の加工と貯蔵、タンパク質の合成、胆汁の生成、糖質や脂質の代謝など、500以上ともいわれる仕事を24時間休まず行っていると紹介されました。
さらに、全身の血液の約13%が肝臓に存在し、毎分約1.5Lもの血液が肝臓を通過しながら、栄養の調整や不要な物質の処理が行われていると説明されました。
🏭 肝臓は、体の中の「巨大な化学工場」です
肝臓にはどのような働きがあるのでしょうか
肝臓には、主に次のような働きがあります。
- アルコールや薬などを分解する
- 食事から取った栄養を加工し、蓄える
- 血液中のタンパク質を作る
- 脂肪の消化を助ける胆汁を作る
- 糖質や脂質の代謝を調整する
- アンモニアなどの有害物質を処理する
例えば、食事から取った糖質は、肝臓でグリコーゲンとして蓄えられ、体や脳のエネルギーが必要になったときに利用されます。
また、血液中のアルブミンや、出血を止めるために必要な凝固因子なども肝臓で作られています。
私たちが眠っている間も、肝臓は休まず働き続けているのです。
⚠️ 脂肪肝は約3人に1人に迫る身近な問題
脂肪肝とは、肝臓に脂肪が過剰にたまった状態です。
講演では、日本人の約3人に1人にみられる可能性がある、身近な問題として紹介されました。国内の報告でも、脂肪性肝疾患の有病率は、調査対象や診断方法によって幅があります。
「脂肪肝はお酒を飲む人の病気」と思われがちですが、お酒をほとんど飲まない方でも、次のような要因が関係して起こることがあります。
- 食べ過ぎ
- 甘い飲み物や間食
- 運動不足
- 肥満や内臓脂肪
- 糖尿病
- 脂質異常症
- 高血圧
近年では、肥満、糖尿病、高血圧、脂質異常症などの代謝異常と関係する脂肪性肝疾患を、MASLD(代謝機能障害関連脂肪性肝疾患)と呼ぶようになっています。
脂肪肝は初期にはほとんど症状がありません。しかし、一部では肝臓の炎症や線維化が進み、肝硬変や肝臓がんにつながることがあります。
「脂肪肝くらいなら大丈夫」と放置せず、定期的に検査を受けることが大切です。
🩺 健康診断ではALT・AST・γ-GTPを確認しましょう
健康診断では、ALT、AST、γ-GTPなど、肝機能に関係する項目を確認しましょう。
ASTとALTは、肝細胞などが傷ついた際に血液中へ出てくる酵素です。特にALTは、肝臓の障害を反映しやすい項目とされています。
📌 日本肝臓学会の「奈良宣言2023」では、健康診断などでALTが30U/Lを超えていた場合は、まずかかりつけ医などを受診することが勧められています。
ただし、ALTやASTが高くなる原因は、脂肪肝だけとは限りません。
数値に異常がある場合は、自己判断で漢方薬や健康補助食品だけに頼らず、医療機関で必要な検査を受けましょう。
⚖️ 体重の3~5%減量が改善の第一歩
脂肪肝のある方では、食事と運動を見直し、体重を減らすことによって、肝臓にたまった脂肪や肝機能の改善が期待できます。
日本肝臓学会のガイドラインでは、BMI25未満の非肥満の脂肪肝では、体重の3~5%程度の減量で改善がみられる場合があるとされています。
一方、肥満を伴う場合には、同程度の効果を得るために、7~10%程度の減量が必要になる場合があります。
体重70kgの方の場合
・3%減量:約2.1kg
・5%減量:約3.5kg
・7%減量:約4.9kg
ただし、急激な減量や極端な食事制限は、筋肉量の低下や体調不良につながることがあります。
体格や持病に応じて、食事と運動を組み合わせながら、無理のないペースで取り組みましょう。
☀️ 夏は肝臓に負担がかかりやすい季節
夏は、暑さによって生活習慣が乱れやすくなります。
- 冷たい食べ物や飲み物が増える
- 食欲が低下する
- ビールなどのお酒が増える
- 暑さで眠れない
- 疲労やストレスがたまる
- 甘い飲み物を飲む機会が増える
夏バテと肝臓の関係について、日常生活で気をつけたいポイントを学びました。
こうした生活が重なると、肝臓だけでなく、胃腸や自律神経を含めた全身に負担がかかりやすくなります。
「朝から体がだるい」「疲れが取れない」「食欲がない」と感じるときは、睡眠不足や食生活の偏り、脱水などが重なっていないか、生活を振り返ってみましょう。
強い倦怠感、食欲不振、吐き気、黄疸などが続く場合は、早めに医療機関へご相談ください。
🚶 脂肪肝を防ぐために今日からできる4つのこと
1.腹八分目を心がける
食べ過ぎると、余った糖質や脂質を処理するために、肝臓の負担が増えてしまいます。
「満腹になるまで食べる」のではなく、「もう少し食べられる」と感じる程度で食事を終えることを意識しましょう。よく噛んでゆっくり食べることも、食べ過ぎの予防につながります。
2.夜遅い食事を控える
就寝直前に食事をすると、眠っている間も胃腸や肝臓が食べ物の処理を続けることになります。
生活の都合もありますが、できる範囲で、就寝の約3時間前までに夕食を済ませることを心がけましょう。
3.甘い飲み物を減らす
ジュース、炭酸飲料、加糖コーヒーなどには、多くの糖分が含まれていることがあります。
スポーツドリンクも、運動量や発汗量によっては、糖分や塩分の取り過ぎになる場合があります。日常の水分補給は、水や無糖のお茶を基本にしましょう。
4.毎日少しでも体を動かす
運動は、一度に長時間行うよりも、無理なく続けることが大切です。
- 10分程度歩く
- 室内で足踏みをする
- 椅子につかまって軽くスクワットをする
- 座ったまま、かかとを上げ下げする
外が暑い日には、無理に屋外を歩く必要はありません。涼しい室内で、安全に体を動かしてください。
🍚 肝臓をいたわる食事
講演では、日頃の食事に取り入れたい食品として、次のようなものが紹介されました。
- 豆腐や納豆などの大豆製品
- サバやイワシなどの青魚
- 緑黄色野菜
- しじみ
- タコやイカ
大豆製品や魚は、体に必要なタンパク質を取るために役立ちます。青魚にはEPAやDHAなどの脂肪酸が含まれ、緑黄色野菜からは、ビタミン、ミネラル、食物繊維などを取ることができます。
ただし、特定の食品を食べるだけで脂肪肝や肝臓病が改善するわけではありません。
主食、主菜、副菜をそろえ、さまざまな食品をバランスよく取ることが基本です。糖分、脂質、塩分、アルコールの取り過ぎにも注意しましょう。
🌿 漢方で考える「肝」の働き
漢方でいう「肝」は、西洋医学の肝臓と完全に同じものではありません。
漢方では「肝」は、次のような働きと関係すると考えられています。
- 気を全身に巡らせる
- 血を蓄える
- 感情や自律神経の働きに関係する
- 目や筋肉、腱の働きに関係する
ストレスや睡眠不足によって「気」の巡りが滞ると、次のような不調が現れることがあります。
- イライラしやすい
- 気分が落ち込みやすい
- 眠りが浅い
- 目が疲れる
- 肩や首がこる
- 筋肉がこわばる
夏を元気に過ごすためには、食事だけでなく、睡眠、休養、ストレスへの対策も大切です。
講演では、ゆっくり深呼吸することも紹介されました。鼻からゆっくり息を吸い、吸う時間よりも少し長めに息を吐くことで、気持ちを落ち着かせやすくなります。
💧 第2部 将来の健康を左右する「腎臓」の働き
📊 数字で見る腎臓の大切さ
腎臓は、腰の少し上の背中側に、左右1つずつある握りこぶしほどの大きさの臓器です。
腎臓には血液が豊富に流れ込み、健康な方では、1日に約150Lもの「原尿」が作られます。
しかし、そのすべてが尿として排出されるわけではありません。
原尿に含まれる水分、ブドウ糖、アミノ酸、ミネラルなど、体に必要なものの大部分は尿細管で再吸収されます。最終的に尿として排出される量は、一般に1日約1~1.5Lです。
💧 約150Lの原尿から、必要なものを再吸収し、約1~1.5Lの尿を作ります
腎臓にはどのような働きがあるのでしょうか
- 体内の水分量を調整する
- 塩分やミネラルのバランスを整える
- 血圧の調整に関係する
- 赤血球を作るホルモンを分泌する
- ビタミンDを活性化して骨の健康を守る
腎臓の機能が低下すると、むくみ、貧血、倦怠感、息苦しさなど、全身にさまざまな影響が現れることがあります。
しかし、初期の段階では自覚症状がほとんどないため、血液検査と尿検査による早期発見が大切です。
⚠️ 慢性腎臓病は成人の約5人に1人
慢性腎臓病(CKD)は、腎機能の低下や尿蛋白などの腎障害が、3か月を超えて続く状態です。
以前は「日本の成人の約8人に1人」といわれていましたが、近年の推計では、国内に約2,000万人のCKD患者がいるとされ、これは成人の約5人に1人に相当します。
特に、次のような方は腎機能の変化に注意が必要です。
- 高血圧がある
- 糖尿病がある
- 脂質異常症がある
- 尿酸値が高い
- 肥満がある
- 喫煙習慣がある
🧪 腎機能で確認したい検査項目
血清クレアチニン
クレアチニンは、筋肉で作られる老廃物の一つです。通常は腎臓から尿中へ排出されますが、腎機能が低下すると、血液中のクレアチニン値が上昇することがあります。
ただし、筋肉量、年齢、性別などの影響も受けるため、クレアチニンだけで腎機能を判断することはできません。
eGFR
eGFRは、血清クレアチニン、年齢、性別などから計算される、腎臓のろ過能力の目安です。
一般に、eGFRが60mL/分/1.73㎡未満の状態が3か月を超えて続く場合は、慢性腎臓病に該当する可能性があります。一度の検査だけで判断せず、過去の数値との変化を確認することが大切です。
尿蛋白
腎臓のろ過装置に障害があると、本来は血液中に残るはずのタンパク質が尿中へ漏れ出すことがあります。
尿蛋白は、腎障害を早期に発見するための重要な検査です。健診で尿蛋白を指摘された場合は、再検査を受け、必要に応じて医療機関へ相談しましょう。
☀️ 夏の脱水は腎臓にも負担をかけます
夏は汗をかくことによって、体内の水分が不足しやすい季節です。
脱水になると腎臓へ流れる血液が減り、一時的に腎機能が低下することがあります。暑い日は、のどが渇く前から、少量ずつこまめに水分を取りましょう。
⚠️ 腎臓病や心臓病などで水分制限を指示されている方は、自己判断で水分量を増やさず、主治医の指示を優先してください。
🛡️ 腎臓を守るために心がけたいこと
- 血圧や血糖値を適切に管理する
- 塩分を取り過ぎない
- 肥満を防ぐ
- 喫煙を控える
- 脱水を防ぐ
- 市販薬や健康補助食品を自己判断で長期間使用しない
- 健康診断の数値を定期的に確認する
特に、痛み止めなど一部の医薬品は、体調や使い方によって腎臓に負担をかける場合があります。
処方薬、市販薬、漢方薬、健康補助食品を使用している方は、お薬手帳を活用し、医師や薬剤師へ飲み合わせをご相談ください。
🌟 肝臓と腎臓を守るために、今日から始めたい3つの習慣
1.毎日少しでも体を動かす
2.甘い飲み物や食べ過ぎを減らす
3.十分な睡眠と休養を取る
特別なことを一度だけ行うよりも、無理のない生活習慣を毎日積み重ねることが大切です。
高血圧や糖尿病、肝機能・腎機能の低下などで治療中の方は、自己判断で食事、水分、塩分、タンパク質、運動量を大きく変更せず、主治医や薬剤師へご相談ください。
セミナーでは、お茶とお茶菓子を楽しみながら、ゆっくりとお話を聞いていただきました。
🍵 三七人参を使用した健康補助食品の試飲も行いました
講演後には、三七人参を使用した健康補助食品についての説明があり、参加者の皆様に試飲していただきました。
実際に味を確かめていただきながら、健康状態や日頃のお悩みについて、さまざまなご質問をいただきました。
健康補助食品は医薬品ではなく、脂肪肝、肝臓病、慢性腎臓病などの治療に代わるものではありません。体質、持病、治療内容、服用中のお薬によって適否が異なるため、利用を検討される場合は、医師や薬剤師などの専門家へご相談ください。
💬 健康診断の結果が気になる方はご相談ください
肝臓も腎臓も、数値が悪化していても、初期には体調の変化を感じないことがあります。
☑ ALT、AST、γ-GTPが高かった
☑ 脂肪肝を指摘された
☑ 血清クレアチニンが上がってきた
☑ eGFRが低いと指摘された
☑ 尿蛋白や尿潜血が出ている
☑ 血圧や血糖値が高い
☑ どのように食事を改善すればよいか分からない
☑ 漢方薬や健康補助食品との飲み合わせが心配
このようなお悩みがある方は、健康診断の結果やお薬手帳をご持参のうえ、漢方相談スガヌマ薬局へご相談ください。
検査結果、生活習慣、治療中の病気、服用中のお薬などを確認しながら、お一人おひとりに合わせてアドバイスいたします。
💧 腎臓のお悩みをご相談ください
クレアチニン・eGFR・尿蛋白など、健康診断の数値が気になる方は、お気軽にご相談ください。
検査結果やお薬手帳をお持ちいただくと、より詳しくお話を伺えます。
今年の夏も、皆様が元気に健やかにお過ごしいただけるよう、スタッフ一同サポートしてまいります😊
これからも漢方相談スガヌマ薬局では、地域の皆様の健康づくりに役立つセミナーを開催してまいります。
ご参加いただいた皆様、大迫様、本当にありがとうございました。
🌸 次回健康セミナーのお知らせ
2026年8月22日(土)
腸活ダイエットセミナー
運動は苦手、食事は大好き。
それでも健康的に痩せたい方へ
全国の薬局で腸活セミナーを行っている、腸活のスペシャリスト 平山和之先生をお招きします。
腸内環境と体重の関係や、食事を楽しみながら続けられる腸活について、分かりやすくお話しいただきます😊
✅ ダイエットが長続きしない
✅ 年齢とともに痩せにくくなった
✅ 便秘やお腹の張りが気になる
✅ 腸活を何から始めればよいか分からない
定員がございますので、参加をご希望の方はお早めにお申し込みください。
📚 参考資料・出典
- 第57回スガヌマ薬局健康セミナー講演内容(2026年7月15日)
- 一般社団法人日本肝臓学会「奈良宣言2023」
- 日本消化器病学会・日本肝臓学会「患者さんとご家族のためのNAFLD/NASHガイド2023」
- 一般社団法人日本肝臓学会「NAFLD/NASH診療ガイドライン2020」
- 一般社団法人日本腎臓学会「腎臓の構造と働き」
- 一般社団法人日本腎臓学会「慢性腎臓病に関する資料」





